Editorial
研究における性別報告の基準を引き上げる
Nature Medicine 28, 6 doi: 10.1038/s41591-022-01860-w
ネイチャー・ポートフォリオの出版誌では、約10年前から、研究に性別に関する情報を含めることを求めてきた。現在、我々はEuropean Association of Science Editors(EASE)が発表した「研究における性とジェンダーの公平性〔Sex and Gender Equity in Research(SAGER)〕ガイドライン」の使用を奨励するために我々が作成したガイダンスのアップデートを行っている。Nature Medicineなどの複数のジャーナルでは、2022年6月から試験的にこのガイダンスの適用をより強く推進する予定である。ほとんどの生物学分野で、性別を重要な変数として扱う研究の数は過去10年間に大幅に増加したが、性別によって分けられたデータを提示していなかったり、分析が単一の性に偏っていたりするなど、いまだに欠落が見られる。性別は、研究結果の厳密性・一般化・解釈に影響を与える変数であり、我々はより多くの著者が発表論文にこれらの情報を提供するようになることを期待している。