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COVID-19:ブラジルの病院でのCOVID-19死亡率に見られた空間的および時間的変動

Nature Medicine 28, 7 doi: 10.1038/s41591-022-01807-1

重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)の「懸念される変異株」であるガンマ株は、2020年後半からブラジル全土に急速に広がり、感染と死亡の大きな波を引き起こしている。我々は、2020年1月20日から2021年7月26日の間に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の疑い、あるいは診断確定により入院した患者の入院後の個人レベルの患者記録を用いて、14州の州都にわたってガンマ株が広がったのに続いて、院内死亡率に一時的にすさまじい変化が生じたことを示す。この期間には、70歳以上の入院患者では一般的に半数以上が死亡した。COVID-19の院内死亡率には、ガンマ株の検出前にも、このような広範囲にわたる衝撃的変化があったことを示す。死亡率のベイズモデルを用いることで、ブラジルでのCOVID-19による院内死亡率の地理的および時間的な変動は、主に地理的不平等と医療的キャパシティーの不足に関連していることが分かった。これらの14の都市の病院でのCOVID-19による死亡の約半数は、パンデミック(世界的大流行)前の地理的不平等やパンデミックによる医療への負荷がなければ回避できたと推定される。我々の結果は、SARS-CoV-2のような伝播性が高く致死性の病原体によって引き起こされる集団規模の死亡率と罹患率を最小限に抑えるには、医療資源、医療の最適化とパンデミックに対する備えへの投資が、特に低・中所得国で重要であることを示唆している。

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