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自閉症:親の炎症性腸疾患と子の自閉症

Nature Medicine 28, 7 doi: 10.1038/s41591-022-01845-9

親の炎症性腸疾患(IBD)と子の自閉症を結び付ける証拠は、決定的なものがない。我々は、親のIBDと子での自閉症の間の関連を調べるために4つの相補的な研究を行い、これらの疾患の基盤にある病因を明らかにした。まず、スウェーデンでの登録記録を用いて全国規模の集団ベースのコホート研究を行い、親のIBD診断と子の自閉症との関連の証拠を見いだした。英国のAvon Longitudinal Study of Parents and Childrenの多遺伝子リスクスコア解析では、母親のIBDへの遺伝的易罹患性と子の自閉症的症状特性との関連が示唆された。2標本メンデルランダム化解析から、IBD、特に潰瘍性大腸炎の遺伝的易罹患性が自閉症を引き起こす因果効果となり得ることを示す証拠が得られた。連鎖不平衡スコア回帰は、IBDと自閉症との遺伝的相関関係は示さなかった。これら4つの相補的な手法によって証拠の信頼性が高くなり、親、特に母親のIBDと子の自閉症との因果関係の可能性を示す証拠が見つかった。周産期の免疫調節異常、微量栄養素の吸収不良や貧血が関係している可能性が考えられる。

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