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CAR T細胞療法:腫瘍の免疫構造は大細胞型B細胞リンパ腫での抗CD19 CAR T細胞の有効性の決定要因である

Nature Medicine 28, 9 doi: 10.1038/s41591-022-01916-x

アキシカブタゲン シロルユーセル(axi-cel)は、再発性/難治性の大細胞型B細胞性リンパ腫(LBCL)に対して承認された抗CD19キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法であり、従来型のLBCLサブタイプ全体に対して同程度の有効性を示す治療法である。今回我々は患者層別化のために、腫瘍の免疫構成がaxi-cel後の臨床転帰に影響を及ぼすのかどうかを調べた。ZUMA-1第2相試験の51人の患者から治療前と治療後に採取された135の腫瘍生検試料について、腫瘍微小環境(TME)の評価を行った。その結果、axi-cel後2週間以内に生じた動的パターンが見つかった。イムノスコア(Immunoscore)(腫瘍浸潤T細胞密度の定量化)、イムノサイン(Immunosign)21(事前に定義した免疫遺伝子群の発現)および細胞サブセットの3つの間の生物学的関連が、3つの互いに無関係なLBCLデータセットで検証された。ZUMA-1試験の試料では、臨床応答と全生存期間は、イムノスコアとイムノサイン21により特徴付けられる治療前の免疫構造と関連していた。さらに、循環血中のCAR T細胞レベルは、治療後のTME中T細胞消耗と関連していた。ケモカイン(CCL5とCCL22)、γ鎖受容体サイトカイン(IL-15、IL-7およびIL-21)、インターフェロン調節分子を多く含むTMEは、T細胞の浸潤や活性マーカーと関連していた。そして、治療前TME内に高密度で存在する制御性T細胞は、axi-celに関連する神経学的毒性の低下と結び付けられた。これらの知見は、抗CD19 CAR T細胞療法に対する臨床応答に関連したLBCL TMEの特性についての理解を進め、LBCL罹患者のためのバイオマーカー開発や治療の最適化を促進するだろう。

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