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分子剖検:剖検試料を用いたゲノム研究による妊娠喪失および周産期死亡の根本原因の特定

Nature Medicine 29, 1 doi: 10.1038/s41591-022-02142-1

妊娠喪失や周産期死亡は、家族にとってショッキングな事件である。我々は、胎児または新生児の死亡を経験した200組の家族で、通常行われる病理解剖を補助するものとして分子剖検(genomic autopsy)を実施・評価した。105組の家族で明確な遺伝学的診断もしくは診断結果候補が得られた。このコホートでは、既知の遺伝的異常のin uteroでの重篤で非定形的な発症の証拠が得られ、新規な表現型と疾患遺伝子が明らかになった。確定診断の42%の遺伝形式は、常染色体劣性(30.8%)、X染色体連鎖劣性(3.8%)、もしくは常染色体優性(de novo変異を除いて7.7%)のいずれかであり、将来の妊娠で再発するリスクがあることが示された。少なくとも10組の家族(5%)が、12の妊娠での着床前診断(5家族)または出生前診断(5家族)に今回の診断を使用したことを報告する。妊娠喪失と周産期死亡時に行われ、診断報告の所要時間が短く、体系だった追跡調査研究が行われるゲノム検査は、臨床上重要と考えられる。この方法は、将来の妊娠に対する精密なカウンセリングを可能にすると予想される。

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