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がん治療:固形腫瘍および血液がんにおけるPD-1とLAG-3を標的とする二重特異性分子テボテリマブ ─ 第1相試験

Nature Medicine 29, 11 doi: 10.1038/s41591-023-02593-0

テボテリマブは、PD-1とLAG-3の両者を阻害する二重特異性PD-1×LAG-3 DART分子であり、今回、第1相用量漸増およびコホート拡大臨床試験で、前治療で疾患増悪を示した固形腫瘍あるいは血液悪性腫瘍の患者における臨床的安全性と活性が検討された。主要評価項目は、テボテリマブを単剤投与した場合(n = 269)、あるいは抗HER2抗体であるマルゲツキシマブと併用投与した場合(n = 84)のテボテリマブの安全性と最大耐用量であった。副次評価項目には抗腫瘍活性を含めた。テボテリマブ単剤療法を受けた進行がん患者では、68%(184/269)で治療関連有害事象(TRAE)が見られた(22%がグレード3以上)。最大耐用量は決定されず、第2相試験の推奨用量(RP2D)は、600 mgを2週に1回投与となった。用量漸増コホートでは、治療効果が評価可能な患者の34%(59/172)で腫瘍の減少があり、PD-1難治性疾患を含む複数の固形腫瘍のタイプや、CAR T難治性疾患を含むLAG-3陽性非ホジキンリンパ腫で客観的奏効が認められた。我々は、潜在的な抗腫瘍応答を増強するために、テボテリマブとマルゲツキシマブの併用を検討した。テボテリマブとマルゲツキシマブの併用療法を受けたHER2陽性腫瘍患者では、74%(62/84)でTRAE(17%がグレード3以上)が認められ、そのRP2Dは600 mgを3週に1回投与であった。これらの患者において確定した客観的奏効率は19%(14/72)であり、抗HER2と抗PD-1の併用療法に通常応答しない患者の奏効も含まれた。ClinicalTrials.gov登録番号:NCT03219268。

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