Year in Review
2023年の注目すべき進歩
Nature Medicine 29, 12 doi: 10.1038/s41591-023-02701-0
2023年に医学を前進させた重要な開発を厳選して紹介する。機械学習ではがん検診におけるAI支援アプローチの有用性が実証され、ゲノミクスではパンゲノム解読により多様な個体に基づく参照ゲノムが利用できるようになった。栄養分野では砂糖以外のいわゆる人工甘味料に対してWHOが注意喚起を行った。遺伝子編集では塩基編集の臨床応用が実現に近づきつつあることが報告された。さらに、誤情報と科学への不信についての社会学的研究、アルツハイマー病の治療薬に関する良好な臨床試験結果、肥満治療薬が心不全に効果的であること、がん治療における周術期免疫療法に対するエビデンスの増加、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)後遺症の解明の進展、子宮内膜症に関する新たな知見や治療標的が報告された。