大手ハイテク企業はヘルスケア研究に数十億ドルを投資中

大手企業Googleは、自社の腕時計型の活動量計Fitbitのユーザーから得たデータの広範なヘルスケアプラットフォームへの統合を推し進めている。健康に対するGoogleのこうした関心は独自なものではない。Microsoft、Amazon、Apple、Metaなどの有名企業が、ヘルスケアは数兆ドル規模の利益をもたらすと考えている。長期的には、医療に関連する人工知能（AI）研究にも収益の機会があるだろう。米国ではAI研究における企業と学術機関の協力が広まっており、産学連携による査読付きAI論文も増えている。独自のデータと莫大な予算を持つ大手企業は、AI研究で大きく優位に立っているが、商業化を視野に入れた研究ではバイアスがかかる可能性が懸念される。産学共同のAI研究のかなりの割合が、人間の脳を理解することを目的としていて、AI研究と脳研究の分野は急速に融合しつつあり、神経科学の多くの概念がAIに応用されている。この方向の研究が進めば、人間の知能の解明が大きく進展し、人間と機械の間の隔たりを埋める助けになるだろう。