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がん治療:難治性固形腫瘍におけるメソテリン標的T細胞受容体融合コンストラクト細胞療法 ─ 第1/2相試験中間結果

Nature Medicine 29, 8 doi: 10.1038/s41591-023-02452-y

T細胞受容体融合コンストラクト(TRuC)であるガボカブタジンオートルーセル(gavo-cel)は、内因性のT細胞受容体(TCR)に組み込まれた単一ドメインの抗メソテリン抗体で構成され、メソテリン結合時にTCR全体のシグナル伝達を作動させることができる。本論文では、治療抵抗性メソテリン発現固形腫瘍患者における現在進行中のgavo-cel第1/2相試験から、第1相試験の結果について報告する。主要評価項目は、安全性の評価と第2相試験推奨用量(RP2D)の決定とした。副次評価項目は有効性であった。32人の患者は、単剤(n = 3)あるいは、リンパ球除去(LD)後(n = 29)のいずれかでgavo-celを用量漸増して投与された。グレード3の肺炎とグレード5の気管支肺胞出血の用量制限毒性が認められた。RP2Dは、LD後1 × 108細胞/m2と決定された。グレード3以上の肺炎が全患者の16%で認められたが、RP2Dでは見られなかった。グレード3以上のサイトカイン放出症候群が全患者の25%で起こり、RP2Dでは15%だった。評価可能な患者30人での全奏効率と疾患制御率はそれぞれ20%(13%確定)と77%であり、6カ月全生存率は70%であった。gavo-celの有望な抗腫瘍活性は、メソテリン発現がん患者におけるさらなる研究の妥当性を示しているが、gavo-celの治療濃度域は狭い可能性がある。ClinicalTrials.gov登録番号:NCT03907852。

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