COVID-19：2年経過時点でのCOVID-19急性期後後遺症

重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2（SARS-CoV-2）感染は、多臓器系に急性期後後遺症を引き起こす可能性があるが、証拠は多くの場合、感染後1年のものに限られている。我々は、米国退役軍人省のデータから、SARS-CoV-2感染者13万8818人および非感染対照群598万5227人のコホートを作成し、2年間の追跡を行い、感染急性期のケア環境に照らして、死亡リスクと事前指定した80の新型コロナウイルス感染症（COVID-19）急性期後後遺症（PASC）リスクを推定した。死亡リスクの増加は、非入院者では感染後6カ月以降は有意でなかったが、入院者では2年間を通じて有意に高い値が見られた。事前指定した80種類の後遺症は、感染後2年経過時点で非入院者では69％が、入院者では35％が、有意な違いを示さなくなっていた。2年後の累積として、1000人当たりの障害調整生存年（DALY）に対するPASCの関与は、非入院者で80.4（95％信頼区間〔CI〕：71.6～89.6）、入院者で642.8（95％CI：596.9～689.3）であった。また、2年目からの累積2年のDALYは、非入院者で25.3％〔18.9～31.0％〕、入院者で21.3％〔18.2～24.5％〕であった。まとめると、多くの後遺症リスクは感染後2年で減少する一方で、PASCによる健康損失の累積負荷は大きく、SARS-CoV-2感染により健康に長期的な影響がある人々のケアの必要性を強調するものである。