News Feature

グローバル・サウスからの人材引き抜きで深刻化する医療労働力不足

Nature Medicine 30, 2 doi: 10.1038/s41591-023-02698-6

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)以来、何千人もの医療従事者が辞職し、多くの国で医療従事者不足が深刻化している。そして世界の貧困層は、医師や看護師が低所得国から高所得国へ流出しているために、さらなる苦難を強いられている。中でもアフリカは、最も甚大な影響を受けている地域である。アフリカの医療労働力を強化し、国外で働く医療従事者を自国に呼び戻す計画もあるが、帰国した医師たちの中には、その環境になじめない者もいる。リソースの制約があるため、必要な検査や治療を行えなかったりするためだ。医師の移動を簡単に抑止することはできないが、高所得国が低・中所得国における医療従事者の養成を支援すれば、問題解決の道が開かれるかもしれない。このような支援によって、医療従事者の世界的な交流が促進され、全ての側の人々に利益がもたらされるようになり得るからだ。

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