老化：老化バイオマーカーの検証

近年、生物学的老化を定量的に評価できるバイオマーカー（特に「オミクス」に基づくバイオマーカー）の探索が活発に行われている。このようなバイオマーカーは、老化に関連した転帰の予測を可能にするとともに、健康老化や長寿を促進する介入を評価するための代替評価項目となる可能性がある。しかし、老化バイオマーカーを臨床応用する以前の問題として、その妥当性をどのように検証すべきかについてのコンセンサスが得られていないことがある。今回我々は、集団研究として行われている、オミクスに基づく老化バイオマーカーの予測妥当性を評価する現在の取り組みについて総説し、それらの同等性や一般化可能性における課題を論じ、今後の老化バイオマーカーの検証を促進するための推奨事項を挙げる。最後に、こうした体系的な検証を行うことで、老化バイオマーカーの臨床応用や、老年医学的な臨床試験での使用がどのように促進され得るかを議論する。