患者報告アウトカム：患者報告アウトカムの評価に伴う回答者の負担に対処するための推奨事項

患者報告アウトカム（PRO）は医療研究で使用されることが増えてきており、介入の便益とリスクに対する患者視点からの科学的根拠となり、規制の判断や医療政策に対して情報を提供する。臨床診療でのPROの使用は、症状のモニタリングを容易にしたり、個人のニーズに合わせたケアを可能にしたり、臨床的意思決定を支援したり、価値に基づく医療（VBHC）のイニシアチブに情報を提供したりできる。こうした利点があるものの、PROは回答者の負担になる可能性があるため、回答意欲が低下するかもしれず、意思決定のためのデータの完全性や質に影響を及ぼす可能性が懸念される。そこで我々は今回、回答者の負担を軽減することを目的とした推奨事項候補のリストを作成するために、初めての文献レビューを行った。これに続いて、国際的な多数の利害関係者からなるグループによる2段階のデルファイ調査を行った。また、推奨事項をまとめるため、合意のための会議を開催した。最終的な合意声明には、医療研究および臨床診療におけるPRO回答者の負担に対処するための19の推奨事項が含まれている。これらの推奨事項が実施されれば、PRO回答者の負担が軽減される可能性がある。