Perspective

女性の健康:女性の健康とウェルビーイングのためのセルフケア介入

Nature Medicine 30, 3 doi: 10.1038/s41591-024-02844-8

健康を求める人間の権利(human right)は誰もが例外なく享受すべきもので、他者によって脅かされるものではない。この権利は、全ての人が健康を求めることを全面的に支援している。世界中で医療システムが整いつつあるものの、不可欠な医療サービスを利用できていない人は36億人も存在する。女性や女児は、良質な医療サービスの恩恵を受けることに関して、不利な立場に置かれている。その原因は、社会通念、人間関係における権限の不平等、出産という役割以外についての無配慮、および貧困である。医薬品や診断薬などのセルフケア介入を行うことは、医療施設でのケア以外にも存在する追加の選択肢を提供し、女性自身による健康管理の自主性と主体性を改善することができる。しかし、セルフケア介入によって、既に良質な医療の恩恵を得ている人々がさらなる選択肢を得るようになり、最も必要としている人々が取り残されるというシナリオを回避するには、スティグマ(社会的烙印)のような難題に取り組むことが不可欠である。このPerspectiveでは、人権、男女の平等性や公平性に基づいたアプローチを通じて、セルフケア介入がもたらす女性の健康とウェルビーイングを推進する機会を模索する。

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