Press Release プロゲステロン阻害薬が変性疾患の進行をとめる 2003年12月1日 Nature Medicine 9, 12 doi: 10.1038/nm957 Nature Medicine 12月号に寄せられた報告によると、ホルモンの1 つプロゲステロンの働きを阻害すると、シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)の進行を遅くできるようだ。CMT は遺伝性の変性疾患で筋肉の萎縮やその他の神経症状を呈する。CMT の中で最も多いCMT-1A 型はPmp22 遺伝子の過剰な活動によって起こるが、この遺伝子はプロゲステロンによって調節されている。K-A Nave たちは、プロゲステロン阻害薬のonapristone の効果をCMT-1A のラットモデルで検証した。onapristone は、このモデルラットの病気を治癒させることはなかったが、原因遺伝子の発現を抑え、運動能力を改善させるとともに神経の損傷を遅らせ、病気の程度を軽減した。さらに研究が進めば、onapristone などの抗プロゲスチン剤(プロゲステロンや類似の作用をもつ物質を阻害する)がこの病気の治療に役立つようになるかもしれない。 Full text PDF 目次へ戻る