Research Highlights
センサー:界面活性剤の定量化
Nature Nanotechnology 2019, 619 doi: 10.1038/s41565-019-0482-2
パーフルオロ界面活性剤は、有害なため、水中で定量化する必要がある。しかし、既存の界面活性剤検出法は複雑で環境に優しくない。今回Luoたちは、界面活性剤の選択性と感受性を定量化する、気泡核形成に基づく簡単な電気化学的方法を報告している。
著者たちは以前に、水素生成反応における拡散限界電流の低下から、Pt/気体/液体界面での水素の単気泡の電解生成をモニタリングできるPtナノディスク電極について報告した。電極電位を走査して、気泡核形成と気泡形成に対応する最小電流値が得られた。界面活性剤の高い表面活性によって、気泡核形成がずっと低い溶存水素濃度で可能になることが知られている。そこで著者たちは、ピーク値を測定することによって、水中の界面活性剤の定量化を実証している。予備濃縮ステップによって、飲料水に関して勧告されている値である70 ng l–1という検出限界が達成された。