In This Issue

ナノレーザー

Nature Photonics 1, 10 doi: 10.1038/JnphotonInThisIssue60669

今日の小型電子回路に類似した小型光回路の開発を成功させるには、ナノスケールの電気励起レーザーが必要となる。しかし、金属空洞共振器を利用したレーザーは光損失が大きすぎるため役に立たないであろうとこれまで広く考えられてきた。オランダのアイントホーヘン工科大学および韓国科学技術院のM Hillらは今回、金属で被覆されたナノ共振器レーザーを設計・作成した。これは、これまで報告されたなかで最小の電気励起レーザーとのことである。今回のナノ共振器は、金薄膜に包まれた半導体へテロ構造から形成され、極低温に冷却されるが、電気的に励起されると非常に低い閾値電流でレーザー発振可能である。小さなモード体積、中程度のQ値、大きな自然放出増強効果、高い閉じ込め係数を併せ持つため、そのようなナノ共振器レーザーが最終的にはさまざまな低電力用途に役立つとHillらは予測している。

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