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光コヒーレンストモグラフィーを用いた3次元内視顕微鏡
Nature Photonics 1, 12 doi: 10.1038/nphoton.2007.228
光コヒーレンストモグラフィーによって、後方散乱光の振幅とエコー時間の遅れを測定して、表面下の生体組織のマイクロメートルスケールでの画像化が可能になる。内視鏡光コヒーレンストモグラフィーによる体内の画像化は光ファイバープローブを使って行うことができる。しかし、超高容積分解能の3次元光コヒーレンストモグラフィー内視顕微鏡法を実行する場合、極めて高い画像化速度が必要になる。本論文では、光源にフーリエドメインモード同期周波数掃引レーザーを使った光コヒーレンストモグラフィー技術の進展を報告する。1,315 nmの波長で160 nmの同調レンジを持つレーザーによって、5~7 μmの軸方向分解能の画像が得られた。In vivo3次元光コヒーレンストモグラフィー内視顕微鏡法を、軸方向の掃印速度毎秒100,000本とフレーム速度毎秒50枚で実証した。これによって、組織の幾何学構造の仮想的な操作、スペックルの低減、内視鏡像と同じような正面像の合成、任意方向の断面像の生成、そして形態の定量的な測定が可能になる。この技術は速度をさらに速くでき、3次元光コヒーレンストモグラフィー内視顕微鏡法の様々な医学分野への応用が可能になるであろう。