Letter
メタマテリアルを用いた光学クローキング
Nature Photonics 1, 4 doi: 10.1038/nphoton.2007.28
人工的に構築されたメタマテリアルは、電磁波の操作や、座標変換に基づく不可視の偽装をはじめとする新機能の実現において、これまでにない自在性を可能にしてきた。主としてサブ波長の物体に限られていた他の隠蔽法とは異なり、座標変換法を用いると、巨視的物体を不可視化する隠蔽デバイスを設計できる。さらにその設計は、隠蔽する物体に敏感ではない。マイクロ波周波数におけるそのような隠蔽が初めて実験的に実証されたことが、最近報告された。光学周波数は「不可視」という言葉が通常定義されている領域にあるため、光学隠蔽は確かに特に興味深い。しかし我々は、その最近報告された設計を用いて光学隠蔽を実行できないことに注目した。今回我々は、光学周波数で動作する非磁性隠蔽の設計について報告する。提示した円筒形隠蔽の原理と構造を解析し、そのようなデバイスを実現するための一般的手段について述べる。