In This Issue 移動可能な精度 2007年5月1日 Nature Photonics 1, 5 doi: 10.1038/JnphotonInThisIssue56538 これまで、将来の時間・周波数標準の基礎の形成に役立ちうる極めて純粋な光を放出する高安定化レーザーの利用は、異なる場所の間で光信号をやりとりする方式がないために、限られたものとなっていた。要するに、研究者らは精度を大きく損なうことなく遠距離サイト間で異なる波長まで信号伝達する手段を必要としている。I Coddingtonらの米仏研究チームは、マイクロ波周波数領域における光ファイバーネットワークの実現に端を発し、今回、高い周波数安定性、低いタイムジッター、低い光位相ノイズでコヒーレント信号を伝達できる光ネットワークを構築した。そのネットワークは、エルビウムファイバーおよびTi:サファイアレーザーを基にした光周波数コムを利用している。Coddingtonらは、望ましくないジッターを最小限に抑えて750 mにわたる光キャリアの伝達に成功している。さらに、設計を最適化することによって伝送距離を大幅に延長できるようになるとCoddingtonらは期待している。 Full text PDF 目次へ戻る