Article 超伝導単一光子検出器を用いた40 dBの伝送路損失を超える量子鍵配送 2007年6月1日 Nature Photonics 1, 6 doi: 10.1038/nphoton.2007.75 200 kmの光ファイバ上(伝送路損失42 dB)において安全鍵の生成を可能にした初めての量子鍵配送(QKD)実験について報告する。10 GHzのクロック周波数とNbNナノワイヤに基づく超伝導単一光子検出器(SSPD)用いて、差動位相シフトQKDプロトコルを実装した。SSPDにより、非常に低い暗計数率(数Hz)と小さいタイミングジッタ(60 ps、半値全幅FWHM)が得られる。これらの特徴によって、200 kmのファイバにわたって12.1 bit s−1の安全鍵配送速度を達成した。本結果は、これまでに報告されたファイバリンク上における最長のQKD実験である。さらに、これは安全鍵生成を可能にする初の10 GHzクロックQKDシステムである。我々の実験で生成した鍵は、個々の光子に対する一般的な一括攻撃(collective attack)と、連続的な状態識別(unambiguous state discrimination;USD)攻撃として知られる多光子に対する特定の一括攻撃の両者に対して安全である。 Full text PDF 目次へ戻る