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キャビティ増強光双極子力を介した微小光機械システムの作動
Nature Photonics 1, 7 doi: 10.1038/nphoton.2007.96
光学力は、マイクロフォトニックシステムやナノフォトニックシステムに顕著な機械的効果を生じさせうる。今回我々は、高Q値光微小共振器とエバネッセント的に結合した動かすことのできるマイクロメートルスケールの導波路を用いた新しい光機械システムを示す。ミリワットレベルの光入力で、導波路のマイクロメートルスケールの変位が観察された。導波路にかかる力の空間的変動の測定結果は、蓄積された共振器の光場に起因するキャビティ増強光双極子力によってその変動が起こることを示している。この力は、1ミリワット未満の制御電力で動作する全光チューナブルフィルタの実現に利用される。そのシステムの理論モデルから、最大達成可能な力は光共振器の固有Q値に無関係であり、共振器のモード体積とは反比例することが示され、デバイスがナノスケールに近づくにつれてそのような力がさらに効果的になりうることが示唆される。