Letter 溶液法で作製した高感度可視波長光検出器 2007年9月1日 Nature Photonics 1, 9 doi: 10.1038/nphoton.2007.147 <p>世界中の10億個ものイメージセンサーによって、ビデオカメラ、スチルカメラ、カメラ付き携帯電話で光学画像がデジタル写真として得られている。これらのシリコン系センサーでは、光検出機能と電子的読み出し機能がモノリシックに集積されている。しかし、シリコンフォトダイオードは可視光検出に必要なバンドギャップよりも小さいバンドギャップに依存しているため、可視波長感度が低下し、不要な赤外感度が生じる。したがって、アモルファス半導体や有機半導体、コロイド量子ドット半導体を利用した薄膜上面可視光検出器が研究されてきた。しかし、これらのデバイスはいずれもシリコンに近い可視光感度を示さなかった。今回我々は、可視スペクトル全域にわたって<f>5 × 10<SUP>12</SUP></f> Jones (cm Hz<SUP>1/2</SUP> W<SUP>−1</SUP>に相当する検出能の単位)より大きい<I>D</I><SUP>* </SUP> (規格化された検出能)を示す、溶液法で作成した高感度光検出器について報告する。光伝導ゲインは100を超え、高い忠実度の電子的読み出しができ、 線形ダイナミックレンジは、高コントラスト用途に必要とされる60dBを超えている。また、これらの光検出器は、フレキシブル有機系電子機器との互換性もある。</p> Full text PDF 目次へ戻る