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グラフェンナノ共振器における調整されたシートプラズモンとエッジプラズモンの実空間マッピング

Nature Photonics 10, 4 doi: 10.1038/nphoton.2016.44

グラフェンナノ共振器内のプラズモンは、フォトニクスやオプトエレクトロニクスの分野で、室温赤外・テラヘルツ光検出器、センサー、反射アレイ、変調器など、多くの応用が考えられる。高効率デバイスの開発は、プラズモニックモードに関する正確な知識とプラズモニックモードの制御に大きく左右される。今回我々は、λ0 = 10~12 μmの近接場顕微鏡法を用いて、ディスク型と矩形の調整されたグラフェンナノ共振器内でプラズモンを励起し、撮像するとともに、共存するさまざまなファブリー・ペローモードを観測した。理論解析によってこうしたモードを分離し、シートプラズモンと、10−8λ03という小さなモード体積を示すエッジプラズモンを特定できた。我々は、エッジプラズモンの分散を測定することによって、エッジプラズモンがシートプラズモンよりも優れた閉じ込めを示すことを裏付けた。こうした閉じ込めは、特に、量子発光体の高効率1D結合に適用できる可能性がある。グラフェンプラズモン像を把握することが、将来の「フラットランド」テクノロジー分野でプラズモンの機能をかつてないほど詳細に解析・検証するのに重要である。

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