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ピエゾオプトメカニカル回路における高周波、光波、音波のコヒーレントな結合

Nature Photonics 10, 5 doi: 10.1038/nphoton.2016.46

オプトメカニカル共振器は、センシングから量子情報科学までさまざまな用途向けに研究されてきた。今回我々は、共局在する1550 nmの光子と2.4 GHzのフォノンを保持するオプトメカニカル共振器をフォトニック導波路およびフォノニック導波路と組み合わせた、ナノスケール共振器オプトメカニカル回路のプラットフォームを開発している。GaAsにおいて動作させると、高周波場で圧電効果を通して(これによって生成された弾性波が、フォノニック結晶導波路で伝送されオプトメカニカル共振器と結合される)、あるいは強い光弾性効果を通して光学的に、局在メカニカルモードの操作が促進される。我々は、今回の手法を機械的状態の生成・高感度読み出しとともに用いることで、原子のコヒーレント・ポピュレーション・トラッピングに似た、高周波に駆動されるコヒーレントな機械的運動が光学的に駆動される運動によって相殺される音波干渉効果を実証している。フォトニックチャネルとフォノニックチャネルを通して同等のたやすさで共振器オプトメカニカルシステムを操作することによって、光ドメイン、電気ドメイン、メカニカルドメインの間で信号を変換する新しいアーキテクチャーが実現可能になる。

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