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広帯域メタ表面マスクを使って単一分子顕微鏡における方位誘起位置決めバイアスを除去する
Nature Photonics 10, 7 doi: 10.1038/nphoton.2016.93
単一分子のナノスケールの位置決めは、単一分子追跡や広視野の超解像イメージングを含むいくつかの先進的な顕微鏡技術における極めて重要な機能である。分子の位置決め精度を最適化する方法は、今でもそうした技術の中心的な検討事項である。しかし、こうした方法がナノメートルサイズのスケールに向かって進展し続けているため、位置決め精度がますます重要な関心事となっている。特に、単一の蛍光分子は、振動する電気双極子の非等方的な放射パターンで発光するため、よく使われている推定量を使うと、大きな位置決めバイアスが生じることがある。今回我々は、顕微鏡のフーリエ面における方位角フィルタリングに基づいて、この問題に対する解決策の理論と実験的実証を示す。我々は、間隔がサブ波長のナノポストでできた効率の高い誘電体メタ表面偏光/位相デバイスを使って、これを行った。この方法は、ポリマーマトリックスに埋め込んだフルオロフォアと、マラカイトグリーンと結合したdL5タンパク質錯体に埋め込んだフルオロフォアの両方で実証された。