Article
空間分割多重通信のためのクラッド励起集積マルチコア数モード・エルビウムドープファイバー増幅器
Nature Photonics 10, 8 doi: 10.1038/nphoton.2016.125
データ容量の不足を回避し、伝送ビット当たりのコストを低減するために、マルチモード光ファイバーやマルチコア光ファイバーで複数の空間チャネルを用いてファイバー当たりの総伝送容量を増やす空間分割多重化(SDM)が研究されている。SDM伝送実験に使用されるチャネルの数は増え続けており、スケーラブルな集積SDM部品が必要とされている。今回我々は、6つの非結合型マルチモード・エルビウムドープコアで構成されるクラッド励起SDMエルビウムドープファイバー増幅器(EDFA)を実証している。各コアが3つの空間モードをサポートするため、このEDFAは、単一の励起ダイオードで合計18の空間チャネル(6コア×3モード)を同時に増幅でき、複雑さはシングルモードEDFAと同程度である。また、この増幅器のコア当たりの総出力は20 dBmを超え、Cバンドにおける雑音指数は7 dB未満である。今回のクラッド励起EDFAによって、複数のマルチモードファイバースパンにわたって空間分割と波長分割を組み合わせた多重伝送が可能になる。