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単一原子の高分解能適応イメージング

Nature Photonics 10, 9 doi: 10.1038/nphoton.2016.136

光学的イメージングシステムは、非侵襲的にマイクロスケールやナノスケールの細部を捉えることができるため、生命科学や物理科学に幅広く用いられている。しかし、そうしたシステムは、光源や検出器のノイズ、像歪み、人間オペレーターの判断ミスによって制限されることが多い。今回我々は、こうしたエラーを解析し補正する一般的な定量的手法について報告する。我々は、この手法を用いて、単一原子のイメージングシステムにおける光学収差を特定し補正して、約0.5 nm Hz−1/2の原子位置感度を1.7 nmの最小不確かさで実現し、原子運動を直接イメージングできた。これは、孤立原子について測定された中で過去最高の位置感度であり、焦点外の三次元粒子の追跡や、三次元光格子中の原子のイメージング、ヨクトニュートン(10−24 N)スケールでの力の検出の可能性を開くものである。

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