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外部量子効率と放射輝度が非常に高い近赤外有機発光ダイオード
Nature Photonics 11, 1 doi: 10.1038/nphoton.2016.230
輝度と効率が高い近赤外光有機発光体は、生体イメージングや医療から暗視装置まで、さまざまな分野で応用されると考えられる。今回我々は、新種のPt(II)錯体リン光体によって、非常に高い効率と放射輝度で740 nmの光を発する有機発光ダイオードの作製が可能になったことを報告する。こうした優れた性能は、約81%という高いフォトルミネセンス量子収率と双極子の強い優先水平配向に起因している。標準的な平面有機発光ダイオード構造のデバイスの中で最良のものは、24 ± 1%という外部量子効率を示した。さらに、光取り出し半球構造を組み込むと、外部量子効率が55 ± 3%まで向上した。