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極端紫外における自由誘導減衰の時空間制御
Nature Photonics 11, 4 doi: 10.1038/nphoton.2017.30
超高速極端紫外(XUV)光源やX線源によって、オングストローム分解能でフェムト秒過程を追跡できるようになってきている。次に実現すべき課題は、そうした放射の方向、持続時間、タイミングを同時に制御する技術である。今回我々は、十分な機能を有する光によるXUV光変調器を実証している。これは、赤外(IR)波長や可視波長で利用できる変調器に似ており、IRパルスを用いてアト秒パルスによる気体励起に起因する自由誘導減衰の空間位相とスペクトル位相を制御することによって機能する。この変調器によって、好きな時に好きな方向にXUV光を送ることができる。XUV発光は制御パルスに対して本質的に同期しているので、サブフェムト秒の時間分解能でレーザーポンプ/X線プローブ実験が可能になる。