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近接場プラズモン–誘電体相互作用を用いるサブピコニュートン分解能のナノファイバー光学的フォーストランスデューサー
Nature Photonics 11, 6 doi: 10.1038/nphoton.2017.74
原子間力顕微鏡(AFM)、光ピンセットや磁気ピンセットなどの超高感度ナノメカニカル装置は、生物学的過程の複雑な力学的環境に新たな光を当てるのに役立ってきた。しかし、こうした装置の小型化は、そのフィードバック機構のせいで困難であるが、これを克服すれば、材料内部の高密度ナノメカニカル・プロービングが可能になると思われる。メカノフォア、量子ドット、蛍光対、分子ローターなどのさまざまな分子間力プローブが、細胞内応力の測定のために設計されてきた。しかし、蛍光に基づく手法は、光不安定性ゆえに動作時間が短くなる可能性があり、高い空間的分解能や力学的分解能で力を定量化することは依然として困難である。今回我々は、強い近接場プラズモン–誘電体相互作用を利用して、200 fN未満の感度で局所的な力を測定する小型のナノファイバー光学的フォーストランスデューサー(NOFT)を開発している。細菌の運動や心臓細胞の拍動をモニターするとともに、溶液中の可聴下音の音響出力を検出することによって、このNOFTシステムを検証している。