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超高速電子ダイナミクスを撮像するための高時間分解能電子顕微鏡法

Nature Photonics 11, 7 doi: 10.1038/nphoton.2017.79

超高速電子顕微鏡法(UEM)は、時間的に変化する物質のダイナミクスを、原子運動の時間スケールとサブ粒子の空間分解能で捉える効果的な卓上型撮像技術として実証されている。しかし、より動きの速い電子ダイナミクスをリアルタイムで撮像することは、まだ困難である。今回我々は、物質の電子ダイナミクスを効率的に調べるのに十分な強度がある、200 keVに加速された約30 fsの孤立電子パルスを光ゲーティング法によって生成して、UEMの典型的な時間分解能を1桁以上(16倍)向上させたことを示す。さらに、我々は、運動している電子の撮像を可能にする「アト秒顕微鏡法」を確立するために、アト秒光ゲーティングでサブフェムト秒孤立電子パルスを発生させて、電子顕微鏡でアト秒時間分解能を達成できる可能性を調べている。

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