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生物組織内における偏光解消特性による金ナノロッドのマッピング
Nature Photonics 11, 9 doi: 10.1038/nphoton.2017.128
金ナノロッドは、その電磁特性、調節可能性、生体適合性ゆえに、さまざまな生物医学的応用向けの多機能プローブとして調べられている。しかし、従来の蛍光法や二光子法では不可能な検出や、生物組織内の濃度の定量化は、顕微鏡観察における難しい課題となっている。今回我々は、金ナノロッドにプラズモン特性をもたらすサイズとアスペクト比によって、金ナノロッドがエントロピー源にもなる機構を示す。我々は、ex vivo、in vitro、in vivoの生物学関連の観察状況において、金ナノロッドの拡散と分布を可視化する戦略として偏光解消を利用する方法を報告する。我々は、偏光解消とナノ粒子濃度の決定論的関係を特定している。結果として、最も厳密な実験条件の一部が緩和される可能性がある上、人為的な影響を受けにくくなるため、微視的な応用や巨視的な応用が可能になる。