光パルスによって駆動される微小共振器における時間ソリトン

連続波レーザーで駆動される高Q値カー非線形性光微小共振器によって、光周波数コム、超低雑音マイクロ波、繰り返し率数十ギガヘルツの超短光パルスの生成が可能になった。今回我々は、連続波駆動のパラダイムを捨て、代わりに周期的なピコ秒光パルスを用いている。我々は、ファイバー・ファブリーペロー微小共振器において、共鳴増強された駆動パルスの「頂上」に、安定なフェムト秒散逸性共振器ソリトンの決定論的生成を観測している。このソリトンは駆動パルスにロックされるため、ソリトンの繰り返し率の直接全光制御とキャリアエンベロープオフセット周波数の調節が可能になる。連続波駆動微小共振器や非共鳴的スーパーコンティニュームパルス生成と比較すると、この新手法は効率が高く、連続波パラメトリックしきい値より著しく低い平均駆動パワーで広帯域周波数コムを生成できる。こうした結果から、連続波駆動共鳴非線形光学の領域とパルス駆動非共鳴非線形光学の領域の橋渡しをすることによって、高効率微小共振器周波数コム、共鳴的スーパーコンティニューム生成、マイクロフォトニックパルス圧縮が可能になる。