Article ギガヘルツ帯域幅のグラフェン–シリコン位相変調器 2018年1月1日 Nature Photonics 12, 1 doi: 10.1038/s41566-017-0071-6 変調器は、光通信における重要な要素である。電子吸収に基づくグラフェンベースの振幅変調器がいくつか報告されている。しかし、複素変調フォーマットの適用や、スイッチやフェーズドアレイの作製などの機能には、グラフェン位相変調器(GPM)が必要である。今回我々は、マッハ・ツェンダー干渉計構成に集積された10 Gb s−1 GPMについて報告する。このGPMは、グラフェン–絶縁体–シリコンキャパシターに基づく小型デバイスで、位相シフター長が300 μmで、消光比が35 dBである。このGPMの変調効率は、1550 nmで0.28 V cmである。また、このGPMの電気光学帯域幅は5 GHzで、50 kmのシングルモードファイバーにわたってNRZ(非ゼロ復帰)データストリームをバイナリー伝送するプッシュプル構成において、2 Vのピーク・トゥ・ピーク駆動電圧によって10 Gb s−1で動作する。今回のデバイスは、グラフェンベースの集積フォトニクスの主要構成要素となり、このデバイスによって、遠距離通信やデータ通信などの応用向けに小型でエネルギー効率の高いグラフェン–シリコンハイブリッド変調器が可能になる。 Full text PDF 目次へ戻る