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広帯域分数調波中赤外周波数コムによる微量分子とその同位体置換体の大規模並列検出
Nature Photonics 12, 4 doi: 10.1038/s41566-018-0135-2
中赤外分光は、中赤外スペクトル領域に特有の明確な振動バンドに基づいて、微量な気体、固体、液体を最高の感度で検出できる。今回我々は、2つの位相同期したツリウムファイバーコムによってポンピングされた、一対の超広帯域分数調波光パラメトリック発振器に基づく、中赤外デュアルコムフーリエ変換分光の新しいプラットフォームを提示する。今回のシステムは、高速(1つのインターフェログラムに7 ms)で可動部がなく、3.1~5.5 μmのスペクトル範囲にわたってモード間隔115 MHzで間隔を置いた35万スペクトルデータポイントを同時に取得できる。13C、18O、17O、15N、34S、33S、重水素などの同位体を含む同位体置換体が入ったガス混合物中の22の微量分子種の並列検出が、ppbの感度とドップラー線幅以下の分解能で実証されている。原子時計を参照する絶対光周波数、相対コム歯線幅25 mHzという2つの中赤外コムの高い相互コヒーレンス、コヒーレントな平均化、キロヘルツスケールのスペクトル分解能の実現可能性も、この方法の特色である。