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単層MoS2からの高指向性光放射のためのシリコンミー共振器

Nature Photonics 12, 5 doi: 10.1038/s41566-018-0155-y

量子エミッターからの光放射の制御には、固体照明や固体ディスプレーからナノスケールの単一光子源まで、重要な用途がある。光学アンテナは、かさばる外部光学素子を必要性とせずに、エミッターの場所でそうした制御を実現する有望な手段になってきている。半導体ナノアンテナは、ワイヤーや球などの単純な形状で複数の縮退した光共振が生じるため、この目的には特に有望である。今回我々は、平面波照射向けに作られたミー散乱理論を、双極子放射の散乱を記述するために修正することから始めている。次に我々は、この理論と実験を使って、シリコンナノワイヤーの光共振と放射双極子をコヒーレントに結合して、指向性、偏光状態、スペクトル放射への制御を実現するいくつかの経路を実証している。その結果、単層MoS2からの680 nmでの電気双極子放射において、電気双極子放射とシリコンナノワイヤーを光学的に結合することによって、前方後方比20が実証された。

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