Letter

固体における高強度場オプトエレクトロニクス

Nature Photonics 12, 8 doi: 10.1038/s41566-018-0193-5

静電場によって生じる摂動的な光学非線形性は、動作している回路、誘電ドメイン壁や磁壁、生体物質を含む系における動的機能の視覚化や、シリコンフォトニクス用途向けの光の制御に有用であることが立証されている。本論文では、電場誘起第二次高調波生成を非摂動領域に拡張している。我々は、シリコン結晶やZnO結晶に静電場やテラヘルツ(THz)周波数までの過渡電場を印加すると、偶数次の高調波が生成されることを実証する。偶数次高調波の画像から、従来のエレクトロニクスで得られる静電場によって、高調波放射の空間特性が制御されることが確かめられた。今回の方法をより高い高調波の光子エネルギーに拡張することによって、極端紫外での能動光学を実現する道が開かれ、摂動的な方法より高い時空間分解能での、動作している電子回路、シリコンフォトニックデバイス、他の機能材料の画像化が可能になる。THz分光法においては、今回の方法は、THz波形にインプリントされたアト秒の過渡現象を測定できる帯域幅を持っている。

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