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π結合によって位相同期したフォトニックワイヤーレーザー

Nature Photonics 13, 1 doi: 10.1038/s41566-018-0307-0

フォトニックワイヤーレーザーという用語は、現在、横寸法が波長よりはるかに小さいレーザーに幅広く使われている。その結果として、モードの大半が固体コアの外側を伝搬する。今回我々は、このフォトニックワイヤーレーザーの特異な特徴を利用して、結合した共振器を形成する手法を提案し、実証している。この手法では、アンテナ結合した3次分布帰還型の回折格子を有する量子カスケードレーザーをプラットフォームとして使っている。今回の手法は、混成の化学から着想を得ており、π結合によって複数のそうしたレーザーを位相同期する。我々は、この結合共振器レーザーを用いて、センシングやイメージングのさまざまな応用で重要ないくつかの性能指標を実証した。すなわち、約3.8 THzで約10 GHzの連続電気同調(約0.26%の分数同調)、優れた出力レベル(約50~90 mWの連続波出力)、細いビームパターン(約10°のビーム発散)である。

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