連続変数量子鍵配送のための集積シリコンフォトニックチッププラットフォーム

量子鍵配送（QKD）は、無条件の通信セキュリティーに有望な量子通信技術である。高性能でコスト効率の良いQKDシステムは、量子通信ネットワークの確立に不可欠である。我々は、シリコンフォトニックチップにレーザー光源を除く全ての光部品を集積して、連続変数QKD（CV-QKD）のための、既存のファイバー光通信インフラに適合する小型かつ安価で安定なシステムを実現している。本論文では、CV-QKDのための集積シリコンフォトニックチップを実証している。これは、連続的に分布した情報をレーザー光の直交成分に符号化する、広く研究されているガウス変調型コヒーレント状態プロトコルを実行する。今回のチップベースの原理証明CV-QKDシステムは、ファイバーにおいて100 kmの模擬距離にわたって、［一括攻撃（collective attack）の下で］0.14 kbpsの秘密鍵レートを実現できるので、安価かつスケーラブルでポータブルな量子ネットワークの新たな可能性が得られる。