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PT対称量子干渉の観測

Nature Photonics 13, 12 doi: 10.1038/s41566-019-0517-0

量子力学の広く知られた知識の1つは、固有値スペクトルが実数であるためにはハミルトニアンはエルミート演算子でなければならないというものである。しかし、固有値が実数であるためには、パリティ・時間(PT)対称ハミルトニアンであれば十分であるため、PT対称ハミルトニアンは、エルミート性の制約を超える、量子力学の複素拡張の構成要素となる。しかし、これまで単一粒子か古典的波動の物理のみが利用されてきたので、PT対称性の真の量子的性質の実験的実証は困難であった。今回の研究では、PT対称系における2粒子量子干渉を実証している。我々は、集積フォトニック導波路を利用して、識別不可能な光子の量子ダイナミクスが直観に大きく反した特徴を示すことを明らかにする。我々は、今回の実験データを検証するために、リー代数法を使って量子マスター方程式を解析的に解いた。今回提示したアイデアと結果は、将来の量子デバイスのための新たな構成要素としての非局所PT対称量子力学への道を開く。

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