Letter
短共振器量子カスケードVECSELの広帯域連続単一モードチューニング
Nature Photonics 13, 12 doi: 10.1038/s41566-019-0518-z
レーザー共振器の長さを変えることは、レーザーの波長を連続的に調節できる簡単な技術だが、よく知られている垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)という例外を除いて、広い分数チューニングに使われることはめったにない。その理由は、モードホッピングを避けるには、増幅材料の利得帯域幅と比べて大きな自由スペクトル領域を確保するために、共振器を光学的に短く保たなければならないからである。テラヘルツ量子カスケードレーザーは、並外れた利得帯域幅(最大でオクターブに及ぶ)を示し、広帯域の増幅メタ表面と集積できるので、そうした短共振器スキームのための理想的な候補である。今回我々は、単一レーザーモードの20%を超える連続分数チューニングを示す、メタ表面による量子カスケード外部共振器型垂直面発光レーザー(VECSEL)を報告する。メタ表面の厚さはサブ波長なので。そうしたチューニングが可能であり、低次のファブリ・ペロー共振器モードでのレーザー発振が可能になる。高いビーム品質と高い出力パワーが、同時に得られている。