Letter
アト秒パルスのダブル・ブラインド・ホログラフィー
Nature Photonics 13, 2 doi: 10.1038/s41566-018-0308-z
アト秒科学の重要な課題は、原子、分子、固体における電子の波動関数の発展を理解するために不可欠な、アト秒パルスの時間特性を評価することである。非線形光・物質相互作用に基づく現在の特性評価方法は、安定性と波形複雑性の面で限界がある。今回我々は、ダブル・ブラインド・ホログラフィーから着想を得た、概念的に新しい線形かつ全光学的なパルス特性評価方法を実験的に実証する。ホログラフィーは、2つの未知のアト秒信号とそれらの干渉の極端紫外スペクトルを測定することによって実現される。我々は、有限のパルス持続時間制限を仮定して失われたスペクトル位相を復元し、孤立パルスと二重パルスの両方のシナリオにおいて未知の信号の特性評価を行った。今回の方法は、幅広い実験系で実行でき、シングルショットの線形測定による複雑な電子ダイナミクスの研究を可能にする。