量子カスケードレーザー周波数コムのコヒーレント注入同期

量子カスケードレーザー（QCL）周波数コムは、化学センシングや生物医学診断用に有望な候補である。QCL周波数コムは、電気的にポンピングされ、コンパクトであり、オンチップ集積化の理想的なプラットフォームになっている。これまで、光フィードバックは、QCLで周波数コムを生成するのに致命的であった。この特性は、集積化の可能性を制限するのである。今回我々は、安定化無線周波数発振器への、繰り返し周波数の電気的なコヒーレント注入同期を実証している。我々は、注入同期されたQCLスペクトルは位相同期することができ、周波数コムが生成されることを立証する。我々は、注入同期が全電気的周波数安定化のための用途の広いツールであるだけでなく、光フィードバックの致命的な影響も軽減することを示す。注入同期されたデュアルコムチップ、レンズ、ミラーだけから構成された、プロトタイプの自己検出デュアルコム機構は、オンチップデュアルコム分光用として大きな潜在能力を示す。今回の結果は、小型の全固体中間赤外分光計への道を開く。