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小型レーザー駆動加速器からのデュアルエネルギー電子ビーム

Nature Photonics 13, 4 doi: 10.1038/s41566-019-0356-z

超高速ポンププローブ実験は、電子配置の変化など、物質の基本的な振る舞いをリアルタイムで追跡する可能性を開く。今のところ、こうした実験の大半は、赤外レーザーパルスに同期した、電子ビームや高エネルギー光子ビームを使って行われている。単一のビームだけではなく、同期した複数の超短高エネルギービームを使えば、全く新しい研究を行うことができる。しかし、それを実現するには、例えば、デュアルエネルギー電子ビームを生成できる先進的な線源が必要である。今回我々は、単一の小型レーザー航跡場加速器からの対の電子ビームの同時生成を実証している。各ビームのエネルギーは、個別に広範囲に調整でき、今回の分析によって、バンチ長とバンチ間隔が、本来的にフェムト秒になることが示されている。今回の概念証明となる結果は、将来実験室規模でマルチビーム実験を行う簡潔な方法を実証している。

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