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ギガヘルツ速度での自由空間波面のプログラム可能なプラズモン位相変調
Nature Photonics 13, 6 doi: 10.1038/s41566-019-0360-3
光の波面の空間可変制御は、構造化光ビームの生成など、フォトニクスにおける多くの応用に重要であり、空間光変調器で実現される。現在、市販のデバイスは、液晶とデジタルマイクロミラー技術に基づいており、スイッチング速度がキロヘルツに制限されることが多い。これより著しく高い動作速度を実現するには、新たな技術と方法が必要になる。今回我々は、表面プラズモンと電気光学応答を持つ物質の近接場相互作用に基づく、プログラム可能なプラズモン位相変調器を使って、波長1550 nmの自由空間光場の1 GHzの変調速度での二次元制御を実証している。非線形感受率χ(2)とχ(3)が高い、窒化アルミニウムあるいはケイ素に富んだ窒化ケイ素の誘電体薄膜が、表面プラズモン共鳴配置における能動的な変調層として使われ、4 × 4ピクセルアレイで光波面のプログラム可能な空間可変高速制御を実現している。