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超高速ナノフォトニクス向けの自己組織化非線形回折格子
Nature Photonics 13, 7 doi: 10.1038/s41566-019-0449-8
フェムト秒持続時間のレーザーパルスを用いるデバイスが普及するにつれて、低エネルギーフェムト秒パルスをある波長から別の波長へと高効率で変換できる次世代非線形フォトニクス技術が必要になっている。しかし、非線形材料を設計してフェムト秒パルスで動作させることは、光の位相速度と群速度の両方を整合させる必要があるため困難である。今回我々は、フェムト秒レーザーパルスがナノフォトニック導波路において自己組織化非線形回折格子を生成でき、これによって非線形光学デバイスに第二高調波生成のための擬似位相整合と群速度整合をもたらすことを示す。我々は、非線形顕微鏡法を用いて自己組織化非線形回折格子を独自に評価し、この導波路がχ(2)とχ(3)の同時非線形プロセスを可能にしてレーザー周波数コムを安定化させることを実証する。また我々は、フェムト秒パルスの自己組織化回折格子形成を支配する方程式を導出し、群速度整合の重要な役割を明らかにする。将来、自己組織化回折格子を用いたナノフォトニクスによって、スケーラブルかつ再構成可能な非線形フォトニクスが実現される可能性がある。