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広帯域光周波数測定に対する小数第20位の実時間位相トラッキング
Nature Photonics 14, 1 doi: 10.1038/s41566-019-0520-5
光周波数測定は、科学が利用できる最も正確なツールの1つである。光時計が急速に進歩し、現在では1秒で10−17という高い安定性や、数百秒で平均すると最高で10−19レベルの安定性が実現され、捉えにくい現象の実時間センシングが不可欠になっている。今回我々は、そうした測定を可能にするために、周波数オフセットを常にモニターする基本的な手段として、極めて低雑音の周波数コムによる実時間光位相トラッキングを報告する。これによって、100秒未満の測定時間内に小数第20位の安定性と精度で光周波数合成の特性評価が可能になる。この性能レベルのコム操作を可能にするため、2色ヘテロダイン検出を用いて、幅広い間隔の光周波数の生成と伝達の際に生じる位相ドリフトを補償した。我々は、参照システムと比較することによって、セットアップの例を修正し1×105秒の1回の単一測定で(5.4 ± 5.3) × 10−21の2つのコムの間のオフセットを測定した。