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横方向の軌道角運動量を制御できる時空間光学渦の生成
Nature Photonics 14, 6 doi: 10.1038/s41566-020-0587-z
今日では、光が伝搬方向に沿って線形運動量を持つことはよく知られている。さらに、光は、円偏光に伴うスピン角運動量(SAM)と、方位角に依存した位相に起因する軌道角運動量(OAM)という角運動量を持ち得ることも見いだされた。そうした角運動量は、一般的に縦方向であるが、伝搬方向に対して横方向のSAMによって、さまざまな重要な応用が開かれている。対照的に、横方向のOAMは、性質が複雑なためあまり研究されていない。今回我々は、純粋に横方向のOAMを制御できる時空間(ST)光学渦である三次元波束を実証する。横方向のSAMとは対照的に、ST渦が運ぶ横方向のOAMの大きさは簡単な調整によってより大きな値へ拡大できる。ST渦は横方向のみを制御できるOAMを運ぶので、これ以外では不可能かもしれない新たな応用をもたらす大きな可能性がある。今回報告した方式は、他のスペクトル領域やさまざまな波動場へ容易に適合し得るため、さまざまな分野においてST渦を研究し、応用する機会が開かれる。