Letter

プラズモニック金ナノ粒子における光誘起磁性

Nature Photonics 14, 6 doi: 10.1038/s41566-020-0603-3

磁性を超高速で光制御する戦略は、磁気メモリー、スピントロニクス、量子計算などの技術に影響を及ぼす可能性があるだけでなく、光学的アイソレーションや非相反性などの応用で非線形な光制御や光変調を行う機会が得られるため、数十年にわたって精力的な研究のテーマとなっている。今回我々は、プラズモニック金ナノ粒子における逆ファラデー効果に起因する光誘起磁化を実験的に定量化したことを報告する。誘起された磁気モーメントは、典型的な超高速パルス励起(1014 W m−2を超えるピーク強度)の下で大きく、磁化と消磁の速度論は、今回の研究のサブピコ秒の時間分解能以内では瞬間的であった。今回の研究によって、光場から電子ガスへの角運動量のコヒーレント移動機構が裏付けられ、外部磁場の印加を必要としない光学的アイソレーションのための全光サブ波長戦略への扉が開かれる。

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